2023-09-18 Mon
【内容紹介等】
初出版/2023年6月
事故で、救えるはずだった兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから災害救助用ドローンを扱うベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル(象徴)として活動する中川博美だった・・・・・・。崩落と浸水で救助隊の進入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路もたたれてしまう。ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。
胸を刺す衝撃の長編ミステリー 想像の限界を超えるどんでん返し
【読了報告】
井上真偽さんの『アリアドネの声』(幻冬舎)読了。
ドローンによる盲ろう者の救出劇ということで、ハラハラドキドキ感はあったものの、そこまででもないかなぁという思いで読み進め、後は、ある“疑惑”に関してどう着地させるのかが焦点かなぁと思ってややネガティブな気持ちでいたのですが、まさかこんな結末が用意されていようとは思いもしませんでした。
ミステリとしても巧みにミスリードされてしまいましたが、ミステリどうこうというより、最後に明かされたその“事実”に感動しかありませんでした。フィクションではありますが、それでも、人間って凄いと思わされました。
※井上真偽さんのその他の読了報告作品はこちら
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2023-08-14 Mon
【内容紹介等】
初出版/2023年5月
「六つの迷宮入り凶悪事件の犯人を集めた。各人に与えられた武器で殺し合い、生き残った一人のみが解放される」
女名探偵の死宮遊歩(しのみやゆうほ)は迷宮牢で目を覚ます。姿を見せないゲームマスターは六つの未解決事件の犯人を集めたと言うが、ここにいるのは七人の男女。全員が「自分は潔白だ」と言い張るなか、一人また一人と殺害されてゆく。生きてここを出られるのは誰なのか? そしてゲームマスターの目的は?
ふたつの事件の交点が見えたとき、世界は反転する。読者を挑発し続ける記載の超絶技巧(アクロバティック)ミステリ。
あれだけ警戒しながら読んだのに完全に騙された。まさか、そうくるとは。怒濤の推理が『そして誰もいなくなった』と『バトル・ロワイヤル』を飲み込む。罠は幾重にも張り巡らされ、サプライズが波状的に襲ってくる。(有栖川有栖)
【読了報告】
早坂吝さんの『しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人』(光文社)読了。
なかなか面白かったですが、面白さよりも感心度の方が勝った読後感でした。
最後から二つ目の章で迷宮牢の事件に(一応の)解決がつき、その時点で早坂さんにしては面白いこと面白いがそれほどでもないかなぁという(あまりにも早計な)感想を持ったのですが、最終章を読んで → 早坂さんすみません、さすが早坂さん、凄いミステリでした。
途中、妙な違和感があるところがあったり(早坂さんが素で違和感のある文章は書かないだろうという違和感)、迷宮牢事件は○○なんじゃないかと想像してみたりはしたものの、じゃあそれがどう繋がっているのかはまるでわからず、最終章でのすべてがハラハラと明らかになっていくカタルシス、これでもかという伏線回収はさすがの一言です。
蛇足ながら、作中有栖川さんの話題が出てきますが、作品としては綾辻さんを思い浮かべちゃいますよねw
※早坂吝さんのその他の読了報告作品はこちら
2023-08-09 Wed
【内容紹介等】
初出版/2023年4月
御手洗シリーズ7年ぶり本格長編!
神が遣わした名探偵御手洗潔が挑む、あまりに美しい“奇跡”の謎。
伝説のバレリーナは死後も尚、踊り続けた。
1977年10月、ニューヨーク・マンハッタンのバレエアターで上演された「スカボロウの祭り」最終公演中、生きる伝説のバレリーナ、フランチェスカ・クレスパンが死亡した。二幕と三幕の幕間に、彼女専用の控え室で撲殺されたという。現場は完全な密室。さらに三幕以降も舞台は続き、観客は公演の最後までクレスパンの踊りを観ていた・・・・・・。
【読了報告】
島田荘司さんの『ローズマリーのあまき香り』(講談社)読了。
御手洗シリーズの大長編ということで期待はしてしまうわけですが、物語的には面白いようなそうでもないような微妙な感じですし、ミステリとしての評価はさらに微妙ですね。本格味はあまりないです。というか後出しかつ禁じ手に近いかな!?
御手洗もすっかり落ち着いてしまっていますし、推理の道筋もよくわかりませんし、おまけに既視感のあるあれやこれやのトリックや設定など、ん~、楽しめたような気もしますが、残念に思う自分もいるわけで・・・。
御大もすでに70代半ばですかぁ。新作を読めることに感謝ですね。
※島田荘司さんのその他の読了報告作品はこちら
2023-06-26 Mon
ご存じのとおり大騒動に発展した今回の東サラの募集、自分の中で紆余曲折ありましたが2頭に申し込み、さきほど募集結果のメールが届き、2頭ともに当選となりました。
今年は母馬優先対象馬の3頭(レッドアトゥ、レッドパラス、レッドオルガ)への申し込みを考えていましたが、募集方法がまさかの先着順に変更になったことで気持ちが萎えてしまい出資意欲が低下。それでも、パラスの仔が東サラで募集されるのは今年が最初で最後かもしれないと思い(しかも字面、馬体共に悪くなく一番人気になってしまいました)、アトゥと2頭に申し込むつもりで仕事を無理矢理調整しパソコン前で待機していましたが、案の定あえなくサーバーダウン。“不正アタック”やら“悪意ある誹謗中傷”やら、会員の感情を逆撫でする誠意の欠片もない謝罪のふりをした言い訳に終始する対応にはあきれ果ててしまいましたが、その後先着順から抽選に変更になったので、いろいろ思うところはありながらもアトゥとパラスに申し込みました。正直東サラの出資馬自体には今のところ満足しておりますので、今後は、来年以降の募集馬と募集方法をみながら考えていきたいと思います。もちろん馬質向上にも鋭意取り組んでほしいですが、それ以上にこのような会員の声にきちんと向き合える誠実な企業体質を醸成されるよう強く願っています。
2023-06-26 Mon
【東サラ】78 ルージュマローネ(牝)
79 レッドエウロス(牡)
【シルク】
80 ロザリンドの22(牝)
81 ディライトプロミスの22(牝)
【キャロット】
82 Eutheniaの22(牡)
83 アドヴェントスの22(牝)
【出資プロセス】